崩壊異常

07.6/9
現在、この文を書いている今日は09.6/9だ。ついに2年も経ってしまった。
ちゃんと現在に追いつくのだろうか…?2007年は異常者の歴史の為に日記を書いていた。
といってもメモのような感じで、半年位で書かなくなったのだが。
それとビデオのおかげで2007年9月までは何とか書けそうだが、その後の事は思い出せるか自信がない。
まぁ、08年6月に主な舞台であるCloveが閉店してしまうので、その辺で区切ろうと思っているが。


07.6/9、ロックの日という事で、この日はCloveで「ロック崩壊」というイベントに出た。
またN村と2人で負塊。自作ガスマスクを初使用。展示室を見てもらえればわかるが、自作ガスマスクとはこんなの↓

口の部分が光る

この日にノコギリ・ミシン・ベース多重演奏という2人の形は完成したと言える。
ので、もう2度とやる事は無い。

自分の負塊でのスタンスとして「同じ事はやらない」というのがある。
ライヴの度に毎回アレンジが違うバンドはいると思うが、私の場合は、毎回楽器が違う

毎回って言える程全然違くはないのだが、全く同じセットでは2度ライヴをやらない。
もしライヴが決まってて、それまでに何も浮かばなければライヴに行かない。
当日ドタキャンにはメンバー、Cloveに相当迷惑をかけたと思うが、それでもマジギレされた事がないのは、 みんなが私のこだわりに理解を示しているからだと思う。

でもこれは今となって言える事で、この頃はまだ理解されていなかった。
私が「今日で2人の形は完成したから、もう2度とやる事はないね」と言うと、N村に「えっ!?逆じゃないの!?」と言われた。

言われてみれば確かにそうだ。普通は完成したら多くの人に見てもらう為に何度もライヴをやるもんだ。
言われるまで考えもしなかった。まぁでも、異常奏者だし


この日Cloveという箱を知らない高校生が初出演で1番手だった。
客席には親と思われる人たちが来ている。微笑ましい光景だ。もちろん異常者やミシンなど知るはずもない。
イベント名が「ロック崩壊」だと言うのにポップなロックを演奏している。
なるほど。
これを崩壊させるんだな?と解釈した私は突如、予定に無かったソロ出演を決行。
親が帰る前にミシンを肩から下げ、ステージへと上がった!

ステージへ上がるとミシンをアンプに繋ぎ、即座に演奏を始めた!
突然ステージに現れたマスクをした男。肩からはミシンを下げている。
驚く間も無く演奏が始まり、辺りを見回すが皆平然として演奏を見ている。親の目にはこう映っただろう。
何度もライヴをやっているのでスタッフや常連は異常者やミシンを見ただけでは驚かなくなっているのだ。
そこに外部の人が来るとギャップが生まれ面白い現象が起きる。

「えっ!?あれミシン?でもみんな普通に見てるし、楽器なの?でもミシン…?何で誰も驚かないの!!」

とパニックの連鎖が起きるのだ。しかも私は3分程ステージで暴れたのち、何事も無かったようにステージから去っていった。
私がステージから去ると、止まっていた時が動き出したように再びBGMが流れ始め、雑談が始まった。

きっと親たちは皆「今のは何だ!?」と思った事だろう。
しかも出演した高校生たちは楽屋にいて見ていないので、家に帰ってから親に聞かれても一切わからない。
もしかしたら信じてもらえず「そんなのあるわけないだろ!」と言われて親はますます混乱したかも知れない。

こんな感じできちんと自分の役割を果たし、何も知らない高校生(の親)の価値観も崩壊させたのでした。
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