チューニング

06.5/10
今回、配線の話をすると書いたが、この時の異常者の回路を忘れてしまった為書けない…。
覚えているのは前面のツマミはネック側の2つのPUのボリュームで、横に付いている3つのツマミの一番下がボディ弦のボリューム。
残りの2つでハイパス・ローパスフィルタ(つまりトーンコントロール)をかけていたはずだが、回路が思い出せない。
ので話を進める。

生まれ変わった異常者。本体が完成したら次に必要なのはチューニングだ。ついに異常者にもチューニングの概念が生まれる。
色々試したのだが、弦のテンションや奏法などの関係から私が考えたのは異常者専用チューニングだった。
例えるならオープンG・E・Dチューニングだろうか。ゲド。

1・2弦は前にも言った通りパワーコード用だ。なので1弦側からA・Dとした。ドロップDの5・6弦が1・2弦に来たと思えばいい。
3〜5弦は難しかったのだが、3弦よりE・B・Eとした。ここはスライド用なのでやはり5度チューニングになってしまった。
なんとかコード感を出せるように色々試みたのだが、これが一番しっくりきた。
これはアジア楽器として考えれば良い選択だったと言える。チューニングから3度音を省く事によってアジア音楽の色が出たからだ。
(コード感が薄い方がよりアジア音楽に近く感じられる。)

さらにボディに張ってある6・7弦はD・Gとした。
考え方としては[1・2]、[3〜5]、[6・7]はそれぞれ単独で働くと考えるのだ。3つのチューニングが混在している事になる。

7弦 6弦 5弦 4弦 3弦 2弦 1弦
異常者チューニング

チューニングと同時に考えなければならなかったのが基本フォームだ。基本フォームを考えながらチューニングを決めたとも言える。
スライドバーを装着したまま運指ができ、且つ1〜5弦を同時に鳴らせるようなフォームとチューニングを考えたのだが、これは絵で見てもらった方が解り易いと思う。


異常者基本フォーム

水色はフレットの位置だ。これで例えば人差し指が5Fだったら5弦からA・E・A・A・Eとなる。
同じ音程はそれぞれオクターブずれているのでかなり重厚な和音となる。
スライドバーを人差し指に付けるのもポイントだ(ギターでは普通、薬指か小指に付ける)。

また5弦の開放をEにした事によってギターからの移行が楽に行えるのも特筆すべき点だ。
ルートさえ解ればパワーコードが押さえられる。もしかしたら初心者でもすぐ弾けるようになるのかも知れない。

次にチューニングの仕方だ。チューナーを使ってしまえばそれで済むかも知れないが、チューナーの多くは異常者のチューニングに対応していない。
安価なチューナーだとチューニング出来ない可能性がある(実際チューニング出来ない事があった)。
なのでここでは通常の音叉を使ったチューニング方法を紹介しよう。



@1弦5Fのハーモニクスを基準音(440Hz)に合わせる。
A1弦12Fのハーモニクスと2弦7Fのハーモニクスを合わせる。
B1弦7Fのハーモニクスと5弦12Fのハーモニクスを合わせる。
C5弦7Fのハーモニクスと4弦12Fのハーモニクスを合わせる。
D5弦5Fのハーモニクスと3弦12Fのハーモニクスを合わせる。

E4弦15Fの実音と6弦の開放を合わせる。
F3弦15Fの実音と7弦の開放を合わせる。

6・7弦は一応の基本チューニングだ。曲によって自由に変えて使うのが意図する所だ。
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