How to IZYO-SYA Final


FinalとなっているのはHow to IZYO-SYAに関してだけで、他の楽器でのHow toシリーズは続きます。
また、異常者の音源自体が終わる事も無く、むしろこれからが始まりとなります。

今回の音源は時を越えて作られました。実は異常者は今までに3度完成していて、1回目は2009年4月、ver.Xになった時でした。
その時にHow to IZYO-SYA 3として作り始めたのですが、2曲完成した所でイベントが重なり、
そのイベントの最中に異常者の欠点というか「もっとこうだったらいいのに」という部分に気付かされ、音源制作を中断しました。
最初はちょっとだけ修正しようという思いだったのです。なのですぐに再開できると思っていました。
しかし、修正どころか結局は全部作り直してしまい、バージョンも上がって、次に弾けるようになったのは2011年になってからでした。

そして2011年7月、ついにver.XIとして異常者は2度目の完成を迎えます。
さっそく音源制作に取り掛かりました。ver.XIはもう全てをやり切ったという思いだったので、How to IZYO-SYA 3はHow to IZYO-SYA Finalとなりました。
しかしその直後、平行して行っていたイベントにて何かが起きます。

そしてようやく今回、ver.XI rev.2として更に改良が加えられ、3度目の完成を迎えたのです。
今回はPVや音源制作に集中して、その間のイベントにも異常者を使わず、とにかく発表を優先させました。
こうして3年の月日を経て、やっと音源が完成しました。

今回は今までと違った方法で制作しました。
これは最初からそうしようと思ったわけでなく、異常者から出る音を把握しきれなかったので、一度即興で演奏したのを採譜して、音を分析してから再度組み立て直しました。
結果、即興と作曲の中間のような仕上がりとなりました。
また、今回はエフェクターを使いました。それは異常者がこれで完成である事と、ギターと同じくエフェクターで音色の幅を広げるように考えて作られた楽器であるからです。
つまりこれが異常者の最終的な出力になります。

いつもそうですが今回は特に、異常者でしか弾けないようなフレーズを、異常者でしか出せないような音を、そして異常者らしい曲を目指して作りました。
なお今回の音源、精神的な物が影響しているのかダークな曲調が多いとは思っていたのですが、
聴いてくれた人から「呪いの音楽」とか「お化け屋敷」という感想をいただきました。
ライヴだけでなく音源までお化け屋敷になってしまったようなので、心の準備をしてから、ヘッドフォンでお聴きください。
(特に初回はヘッドフォン、もしくは静かな部屋で聴かれる事をオススメします。)

1曲目
Tower of LIMBA (リンバの塔)


リンバをテーマに作った曲です。ver.Xの時に作りました。一番最初に録音した曲です。
この曲はほぼアドリブ1テイクで演奏しています。サビで速くなるリンバの音だけ楽譜に起こしてから作りました。
特に意識せず弾いたのですが、採譜してみたら8分の15に4分の3が重なっていました。

2曲目
HOOS QUINTET (ホース五重奏)


名前の通りホースを5本重ねて録音した曲です。ホース以外は使っていません。
これもver.Xの時に作りました。この曲だけ完全なアドリブ1テイクです。
負塊のメンバーに聴いてもらった所、ドラッグをやってるような感覚になるそうです。「脱法ギター」と呼ばれました。
ちなみに私もメンバーも薬をやっていないので通報しないように。

3曲目
THE STAINLESS MARCH (ステンレス行進曲)


弦をテーマに作った曲です。この曲は実は一番古くて、最初に作ったのは2007年です。
当時ミシンと異常者を使った音源を作ろうとして、その時に作りました。
初期の異常者の曲を今でも弾けるんだろうか?と思い、その時録音した曲を耳コピして再度弾き直しました。
当時の異常者はブリッジミュートができたのですが、今はブリッジミュートができないのでミュートは左手で行っています。
奏法が変わっただけで特に問題無く演奏する事ができました。ver.Xとver.XI rev.2両方の音が混ざっています。
異常者でギターっぽい曲です。

4曲目
OOLONG SONG (ウーロン・ソング)


光の弓をテーマに作った曲です。リンバの伴奏に合わせて光の弓でメロディを弾いています。
リンバがver.XI、光の弓がver.XI rev.2の音です。

5曲目
Darkside beauty (ダークサイド・ビューティ)


シンセをメインに作った曲です。もちろん打ち込みやサンプラーは使わずに、リボンコントローラーで実際に弾いています。
最後に作った曲で、ver.XI rev.2になってから作りました。
声に聞こえるのは全部異常者の音です。異常者でラップと言われたのですが、全くその意図はありません。
異常者で声を出そうとしていたら、能とかの「いよぉぉっ」って声に似た音が出たので、
それをダンスミュージックに乗せたら、能とダンスミュージックを合わせた新しい音楽ができるかと思いきや、
既存の音楽に似てしまったという、偶然の一致です。
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