備えあれば異常あり

07.6/4
さすがに25時間のイベントをフルで見たのは辛かったのか、帰路眠気が限界に達したので、うみほたるで仮眠を取る事にした。
少し寝た私は甲板(?)に出た(うみほたるは船みたいな形をしている海上パーキングエリア)。
そして日の出を見つつも、興奮がまだ冷めていない事に気付く。
あぁ、もういてもたってもいられない。今すぐにでもライヴをやりたい。そう思いながら車に戻ると、そこには何故か都合よくミシンが置いてある。
そう、何かあるかも知れないと思い持ってきたミシンだ。イベント中に何も無く、まさかここにきてこれが意味を持つとは思ってもいなかった。
鎮座するソレは「どうするんだ?」と私に問いかけてくる。しかし、いくらなんでもこんなおおっぴらな公共施設でそれはマズい。


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数分後、肩からミシンを下げた男が、エレベーターでうみほたるへ登場した。

ゲリラライヴである。電源もアンプもないので、生音でのミシン演奏だ。
早朝とはいえ、まばらだが客はいる。店の中には店員もいる。ステージのようなデッキもある。
準備は整った。私は一心不乱に演奏を始めた。


誰も寄って来ない。しかし、視線は感じる。遠くの方や、店内から。
小さな子供が寄ってきたが、お父さんに力強く手を引かれ去っていった。

こうして、うみほたるにある、あらゆる物を楽器として演奏した私は、
人が少ない時の方が、かえって変質者に見られるという事を学習して帰路についたのでした。

なお、この時のライヴ映像は今後PVに使う予定です。
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