異常者の独り立ち

06.7/31〜8/21
ツアー初日、マリンピースでのライヴが終わった翌日ついにハンドルを異常者に取り付ける工事を始めた。
次のライヴは8/8だ。間に合うだろうか…

まずマジックでボディにザグりの目印を付けた。
理想ではストラップピンの所からハンドルを出したかったが難しいので斜めにハンドルを出す事にした。
これは立って弾いた時に水平に近くなる。


マークした部分を削る。

ルータという機械を使うと楽に作業出来るのだが今回はノミで削った。
彫刻刀でも頑張れば出来る(勧めないが)。
そして完成した物がコレ!


デカくなっとる!!

はい。実は上でマークした所を削ると強度的に問題があると判断し木を付け足しました。
そんな…粘土細工じゃないんだから。って思ったアナタ!これはちゃんとした方法です。
市販のギターもこの技術が使われているんですよ。

接合部がちゃんと直線でなかったので電動ノコギリで真っ直ぐに切りました。
すると見た事もない地層が現れました。


ギターの木とは思えないベニヤ板


バランスが良くなり独りで立てるようになった異常者

異常者を上から下まで切り落としたのは初めてだったので(以前の切断はMとFによるもの)この地層を見て愕然としました。
木が異様に硬かったのも頷けます。

木の鳴りを感じたい!そんな衝動に駆られました。
丁度私の家には楽器用のウォルナットがあったのでそれを使おうと思いましたが厚さが足りないので合板にする事にしました。

材質によって全く違う音がするのは周知の事で異常者が最終形態になった時にプロ使用として(ZO-3を使わず)1から作ろうと考えているのですが、 その時に使う木材は音質的にブビンガが良いと考えています。
オールブビンガでも良いのですがアジアの雰囲気や音質からトップ材は「チーク」にしようと思います。アンティーク家具などに使われる高級木材ですね。
楽器で使われたという話は聞いた事がないのですが音を確認してみると素晴らしく、楽器にも十分使える木材でした。
音の感じとしては湿ったメイプルって感じでしょうか(同じ木でも音が違ったりするのでニュアンスだけ受け取って!)。好みの音でした。

今の異常者に付け足すのに木を3年寝かせたりしても仕方がないのでテキトーな木をカインズに買いに行きます。
それでもミュージシャンのサガか音が気になるので板に耳を当てながら木を叩き音を確認します。

木材コーナーで真剣な顔をして板に耳を当て板を叩いている原住民の男の姿はさぞかし異常だったでしょう。
この前のハンドルといい、ブラックリストに載ってしまったかも知れません。
警備員が後ろを何度も往復するのを背中で感じつつ板を購入しました。


下がウォルナット・上がチーク。奥のはニカワ

長くなってしまったので続きは次回。
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