不死者(ゾンビ)

06.5/22
まずはこの写真を見てもらいたい。



これはライヴ前の異常者だ。何日もかけて塗装したり、パーツを組んだりして、ついに完成した。それが4日後…



酷い…たった4日で無残にも配線は引きちぎられ、ピックアップも壊され、ボディも削られてしまった。
そして1週間後…




完全に直ってる!いや、

何か増えてる!!!

装いも新たに異常者は生まれ変わった。いや、生き返った!
これが異常者がゾンビギターと呼ばれる所以である。切っても壊しても叩きつけても何事も無かったかのように復活する。
最初は思い出にノコギリの痕は残しておこうかとも思ったんだけど、逆に完全に直したら面白いんじゃないかと思ってやった。

毎回形が変わっていたり、壊したはずなのに復活していたりする事から異常者が何本もあると思っている人もいるみたいだが、
全部同一の物だ。異常者は1本しかない(量産されていても気持ち悪いが)。

個人的に「狂」の書体は前の方が良かった。


ライヴの日、少し失敗したと感じた事があった。それは、ポジションマークの「死」という文字だ。
ぶっちゃけ、恥ずかしかった。

なので消す事にした。ついでに前々から目障りだったフレットを引き抜いた。これでフレットレス仕様となった。

ライヴ前日のブルースのおじさんもそうだったが、異常者はまだギターだと思われている!
3弦が無い事やピックアップが縦に付いていたりボディに弦が張られている事は些細な事なのかも知れない。
音楽をやっている人がこれをギターだと思うのだから、一般の人だったら全く普通のギターだと思うだろう。
なんとかしてギターではない事を主張したい。

もしかしたら個性が足りないのかも知れない。そう感じていた私はフレットを引き抜いたのだ。

もう1つ気になる事があった。製作者の意図を無視し、みんな異常者をギターと同様に弾こうとするのだ。

例えば3〜5弦。ここはスライド用であるのにも関わらず指で押さえてしまうのだ。
ヘッド側は弦高が低いのでまぁ大丈夫だろうが、ボディ側に来ると弦高が2cmもあるので押さえると弦が切れかねない。
それどころか音程が変わってしまう。なぜその事に気が付かないのか?弦高が高い事には何か理由があると思わないのか?

これはボディ側だけ弦高が高い事が悪いと思った。
私は当初からヘッド側の弦高も上げようとしていたのだがFに反対され上げていなかった。
Fはスライドギター自体反対で何度もボディ側の弦高を下げようとしていた。

なのでヘッド側の弦高も上げた。これで押さえようにも指が痛くて押さえられないだろう。


パーツはロック式ナットを応用。


赤い線が弦の位置。

ライヴで内部回路もイカレてしまったのでパーツを買いに秋葉原に行った。その時、物凄くステキなツマミを発見してしまった!
真っ赤で異様にデカくて、まるで異常者の為に作られたようなフォルムだった。
しかも秋葉原の他店でも見た事の無いツマミに、見た瞬間から動悸が抑えられなかった。
パーツコーナーでツマミを手に取り1人興奮する姿はまさに異常者だったと思う。衝動買いしてしまった。

以前の「う○こツマミ」も捨てがたいが、デザイン的にこっちの方が似合うだろう。ボディ前面のツマミを交換した。
これが意外に使いやすく、凄く手にフィットした。実用度でも◎だ。
あまりに感動したので普通のストラトのツマミも全部これにする!と言ったらFに止められた。

次にピックアップだ。ライヴで引きちぎってしまったピックアップだが、もちろん回収して持って帰った。
リアは傷だらけだったが何とか無事だった。6・7弦用のシングルはケースが割れてしまったのでアロンアルファで接着。
切れた配線も付け足して何とか使う事が出来た。しかしスライド用のハムバッカーが・・・



何とコイルが切断されていたのだ!何とか修復を試みたが致命傷だったらしく音が出る事は無かった…
何でこんな事に…

誰だ!ノコギリなんかでピックアップを切った奴は!!

叫んでも空しいので廃品から別の物を付ける事にした。換えてから気が付いたが元のピックアップの貧困な音が凄く異常者に合っていた。
交換したピックアップでは個性が足りないのだ。でも仕方ないので暫くはこれを使う事になるだろう。

その他、塗装など色々と大変だった。ノコギリさえ使わなければ、この苦労も無かっただろう。
たった2分の出来事がこんなに深い瘡痕を残すとは思わなかった。


「宣誓、我々異常者一同はもう二度とライヴでノコギリを使わない事を誓います。」

という訳で今回はこれにて終了・・・



ちょっと待てー!!横の突き出たのは何だー!!!



すんません。最も異常な事が書き切れませんでした。次回説明します。
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