リフィニッシュ(日曜編)

06.10/22
まず大前提として雨じゃない事。湿度が高かったり気温が低いと塗料のノリが悪い。
雨でも冬でも塗装出来ない事はないが、初めての人はやめておこう。
今までにニトロセルロースやウレタン塗装は経験したので今回は漆塗りに挑戦しようと思っていた。
しかし買いに行った店に漆が売ってなかったので今回もニトロセルロース塗装にする事にした。

楽器に使われるラッカーはニトロセルロースの物だ。ラッカーならなんでもいい訳ではない。
下手な物を買うと今までの苦労が水の泡となる。
ギター界ではラッカーと言えばニトロセルロースだが、一般的にはラッカーとは揮発性の塗料の総称だ(早く乾くと言う事)。
よって販売されているラッカーはニトロセルロースと限らない。注意する事。

まずラッカー売り場に行き、缶の裏を見る。成分に「アクリル」と「ニトロセルロース」と書いてあるやつを探す。
必ずその2つが書いてあるかどうかを確認する事。アクリルラッカーでもニトロセルロースじゃない物もある。
私は以前「アルキド」と「ニトロセルロース」の組み合わせの物で失敗した。
ダイソーのスプレーはこのアルキド&ニトロセルロースのようだが、Fが塗装に成功した(ある意味失敗した・・・色が)。

初めて買う時は小さい缶のを1本買うと良い。相性が悪い場合があるからだ。
塗料は慎重に選ぶ。ここで焦ってはいけない。

ちなみにカインズ・ケーヨーには売ってなく、またもやホーマックで購入。ホーマックはギターDIY野郎に優しい。
悩んだ末シルバーホワイトにする事にした。
ホームセンターで売っているスプレーの色は嫌だ!(基本的に原色しか無い)という方は「タミヤカラー」をお勧めする。
バリエーションが豊富なので好みの色を見つけられるかも知れない。ただしホームセンターのスプレーと比べると割高だ。


左より、
タミヤカラー(\500位)
ホームセンターで購入したスプレー(\1000位)
プライマー(\800位)
値段は多分そんくらいだったと思う。プライマーは1本で十分だが塗装はツブシの場合、真ん中のスプレーで2〜3本必要となる。

初めての人は、いきなり塗装しない事!最初にいらない木か、ダンボールなどにスプレーして試す。
距離は20cm以上離す。最初は30cm位離れた所からやってみると良い。
スプレーがもったいないと思わず、ちゃんと自信がつくまで練習した方が良い。

練習のポイントは

@どの位の距離で垂れるか
 これは知っておいた方が良い。慣れてくるとだんだんスプレーを近付けてしまうからだ。
垂れたらおしまいこう覚えておこう。

Aどう動けば均一に塗れるか
 これも練習しよう。私はスプレーを素早く上下に振りながら左から右へスプレーしている。
それぞれやり易い方法があるだろうが、基本は必ず噴き始めたら端から端まで止めない事。
途中で止めて途中から始めたりすると均一に塗れない。

この時スプレーした部分に泡が出たり白っぽくなったり固まらなかったり、何か異常があったら本番は止める。
気温か、湿度か、スプレーの相性が悪いと思われるので日を改めるか、スプレーを変える。

大丈夫だったらいよいよ本番だ!


私はこんな風に紐で宙吊りにしているが、これだとボディと紐が重なっている一部分が塗れない。
方法としては小さい板をネックの様にネジ止めして、その板を紐で吊るす。紐を横に張る。などがあると思う。
ジョイントやザグリ部分は塗らなくていい(特にジョイント部はネックとくっついちゃうので塗らない方が良い)。

床に置いての塗装は均一に塗れない・両面塗れないなどデメリットが大きいので面倒でも吊った方が後々楽だ。
全体を塗装出来たら1時間位放置(理想は1日放置)。乾燥したらもう一度繰り返す。
1日で厚塗りしようとしない事!
確かにラッカーは乾燥が早いが硬化するのには時間が掛かる。
塗りたてで再塗装すると乾燥したはずの下の塗装を溶かしてしまい厚塗りは出来ない。
1日で塗る限度は2回まで(最大でも4回)それ以上は塗るだけ無駄だ。
重ね塗りしたいなら1日待つ。1日1回スプレーで1週間かけて塗装すると綺麗に仕上がる(7回塗り)。

床に置いて塗装している場合、同じ日に裏面を塗装しようとひっくり返さない事!
乾燥していても固まっていないので大変な事になる(跡が付いたり剥がれたり)。
結果、塗装に時間が掛かってしまうので、やっぱり宙吊りにしましょう。

ちなみに私のベースは当初ネックも白塗りにする予定でしたが、トラ杢が美しかったのでクリア塗装にする事にしました。
クリアを噴いたら、よりトラ杢がハッキリと浮かび上がりました。

凄いっしょ?

塗装が終わったら組み立てて完成だが、ここで注意したいのは塗装の硬化についてだ。
塗装後すぐに組み立てるとペグやボリュームなど、きつく締めるような場所は跡が付く。また非常に傷が付き易い。
早く完成させたい気持ちは凄く解るが、1週間我慢して組み立てる事を強く勧める。最低でも3日、理想は1ヶ月だ。
ラッカー臭の強さで硬化度合いが解るだろう。

土日をオーバーするが、完璧に仕上げるならば最終的にクリアを噴いたり水研ぎをする作業がある。
要するに塗装をピカピカにする作業だ。水研ぎは耐水ヤスリに水を付けて表面を削る。私は400番を使っている。
光沢を出すには水研ぎの後にコンパウンド(研磨剤)で磨く。私は車用のを使っている。

ぶっちゃけ私は綺麗に仕上げたかったので土日で行っていない。塗装に1週間かけた(ズルい?)。
続きを予定しているのでボディにクリアは噴いていない。水研ぎはしたがコンパウンドはかけていない。

できた〜!
戻る

Home

© 2006 異常奏者