リフィニッシュ(土曜編)

06.10/21
今更だがリフィニッシュとは再塗装の事だ。
手順としては

@パーツ類を全て外す。
A塗装を剥がす。
B再塗装する。
C組み立てる。

となる。

パーツを外すのは特に説明はいらないだろう。丁寧にゆっくり外して、出来ればネジは同じ場所に同じネジを戻したい。
同じ種類のネジでも微妙に違うからね。ネジはゆっくり回した方がネジ穴を傷めずに済む。パーツを無くさないようにする。
結構外したパーツって雑に扱う事が多いけど、ここをちゃんとしといた方が後で困らなくて済む。

次に塗装を剥がすのだが、これはスパーク小倉が素晴らしい方法を調べてきてくれた。
ドライヤーである。私も以前ドライヤーで剥がそうとした事があるのだが、やり方が解らず出来なかった。
その方法が判明した。

まず100均などで幅5cm程度の金属ヘラを買ってくる。んで、そのヘラとボディを温めるようにドライヤーを5cmくらいの距離であてる。
そうするとシールをめくるかのように塗装が剥がれるのである。
ネジ穴の付近や傷がついた場所のように塗装が剥がれている所から始めるとやり易い。

1時間ぐらいで剥がし終わると思う。
塗装剥離剤を使うのはやめといた方がいい。木に悪いし失敗も多い。
以前、自然に優しいと書いてあったので素手で作業していたら全ての指が親指になった事がある(腫れた)。人体には厳しかった。
しかも塗装は剥がれなかった。塗料との相性が悪かったらしい。

塗装を剥がす時は出来るだけボディに傷を付けないようにやる事。深い傷は後々面倒だ。

塗装を剥がしたらサンダーか手動でヤスリがけをする。100番位のヤスリを使うと良い。


もし深い傷があるならば木用パテで埋めよう。パテは必要最小限に。

ここで嬉しい発見があった。ツブシ(木目を出さない塗装)だったネックにみごとな虎杢が出ていたのだ。
虎杢とはその名の通り虎の模様の木目の事だ。希少価値と音の良さ(横方向の振動伝達が良い?)から高級ギターに使われる。
それが何故かツブシで塗装されている安価なベースに使われていたのだ。


解りづらいが写真縦方向に虎杢が出てる。

表面の傷が無くなったら再度400番でヤスリがけする。表面のザラツキが無くなったら表面の木粉を落とし下地処理へと進む。
ここで注意すべきはヤスリがけの後に濡れ雑巾で拭かない事!木が水分を吸ってそそけてしまう。木の状態では水を使ってはいけない。
また木粉が小さいキズを埋めてくれるので神経質に粉を全部取らない事。表面を軽く掃うくらいで良い。
更に気になる傷は完全になくなるまでヤスリをかける事!ヤスリがけは大変だし飽きてくるが塗装でごまかせるだろう。などと思ってはいけない。
ここで見える傷は最後まで残る。そして塗装を始めたら後戻りは出来ない。
ここは我慢して念入りにヤスリがけをしよう。ちょっとの凸凹でも塗装すると逆に目立つようになるのだ。

下地処理はシーラーとかプライマーってのを使う。これは木に塗料が染み込むのを防ぎ、塗料を剥がれにくくする。
またキズを埋めている木粉を固めてくれるので表面を綺麗なまま固定出来る。
お勧めはスプレーの木部用プライマーってやつ。見付けられなかったら注文してでも買おう!
乳液状のは難しいのでスプレーを買う事!カインズやケーヨーホームでは見当たらなかった。
私はホーマックで買っている。塗装スプレーコーナーに置いてある。

塗装をする前にマスキングをしよう。マスキングとは塗装したくない部分を保護する処理だ。
マスキング用テープってのがあるので、それを使おう。


たくさんマスキングする場所は折込チラシなどを駆使すると経済的。チラシを重ねて淵だけテープで留める感じ。
今回はしなかったが指板はフレットに糊が残る事があるので以前はチラシを使ってマスキングした。あとザグリとかもチラシが有効だ。


プライマーを噴き終わった所。ネックは重ねてあるだけ。

2、3度プライマーを噴いたら初日は終了だ。塗装には間を置いた方が良い。
早く次へ進みたい!と思いがちだが、塗装は時間をかけてやった方が良く仕上がる。
今回は土日で仕上げるが、本来なら土日を使って1ヶ月位かけてやった方が良い作業だ(塗装がね)。
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