〜プロローグ〜

06.10/4
先日中古でベースを買った。1年程前からレコーディングで使うのにベースを探していたのだが1万円という厳しい予算の中で なかなか気に入るベースが見付からなかったのだ。
んで、やっとリサイクルショップの片隅にあったベースに出会えた。
音を出してみて即決だった(さすがリサイクルショップ。音出しは何故か小さいギターアンプでさせられた。が、それが良かったのかも知れない)。

なんとも言えない不思議な音がする。安いからこそ出来てしまった音。だいぶ鳴っているが状態は凄く良い。
決め手だったのはTokaiだった事。別にTokaiファンな訳ではないけど、何か良くない?妖しい響きがさ。
これがフェル○ンデスやア○アプロだったら買ってなかったと思う。

1年間さんざん迷ったけど、これは即決だった。が、一緒にいた(いや、むしろFの買い物に付き合ったのだが結局Fは何も買わず 何の予定も無かった俺が沢山買う事に…)Fは反対意見だった。ちなみに後日話題に出るであろうカシオのキーボードもこの日に衝動買いしている。

後で知ったのだがFの反対の最大要因はその色だったようだ。ラメ入りのシルバー。


弦は外してある。写真では解り辛いがラメ入りシルバーはもっと「うっ…」ってなる感じ。

色はともかくベースに出会えて嬉しかったので周りに見せていたのだが、皆同様に

どんな異常改造するんですか!?
と聞いてくる。異常者ベース版を作る為に買って来たと思っているらしい。
いや、全然その気はない。これはこのままレコーディングで使うのだ。

用事もすませた私はこの日購入したベースをさっそく家に持ち帰り、おもむろに
ネックを外した。

もう最近癖になって買って来た物は基本的にバラバラにしてしまう。
しかし今回はちゃんと理由があった。

ネックが傾いていたのだ。
何故、購入時に気付かなかったのか。力で補正出来ない程、傾いていた。
極端に描くとこんな感じ↓


通常は手でグイグイッってやると直ったりするんだけど、これは結構傾いててネックを外すしかなかった。
外したらシムが挟まってた(シムってのは弦高を調節する為にネックとボディの間に挟む板の事)。
ネックのサイドに紙を挟み傾きを補正してネジを締めた。

するとどうだろう?
音が全く変わってしまった!

あの不思議な音が普通の音になってしまった!慌てて元に戻すも音は戻らなかった。
どうやら不思議な音はギリギリの所で生まれていた物だったようだ…
ネックを外した事でピッタリ張り付いていたシムがズレ振動の伝達が変わってしまったのだろう。

数日置いてみたが戻らなかった。おそらく数年、十数年かけて、ああなったのだろう。
ショックだったが気を取り直し、少しでも音を良くしようと改造を試みる事にした。

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