無知の知



わかってしまえば わからなかった事が不思議にさえ思える

なぜ こんな簡単な事がわからなかったのか?
なぜ こんなにも簡単な事がわからなかったのか?

それは 自分がわかっていないという事を知らなかったからだ
疑問にさえ思わなければ わかろうともしない

それなら 自分がわかってない事をどうやって知ればいい?
存在しない疑問をどうやって理解すればいい?

目は開いているのに 何も見えていない
それならば 私は目を瞑ろう

私は何もわかっていない
私は無知だ

わかった気になる事はたやすい
ひとかけらの知識で万人をねじ伏せるのはたやすい

無知を維持する事に比べれば

無知とは何て難しいのだろう
無知とは何て自由なのだろう

知にしがみついていたあの頃が
知を振り払っている現在(いま)が

本当にわかった時に また滑稽に思えるのだろう


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