空蝉



全ては一過性の出来事に過ぎない

一瞬を切り取って 刹那に舞い 刹那に散り
優越感と劣等感の狭間でのたうつ僕らは

空しさを雑踏で掻き消して
声が出なくなるまで叫んで終わり

夢の中の夢の また夢の中の夢

信じるものも無いし 正しい事も無い
輝いて見えたものも 次には褪せて朽ちる

気が付けば年老いて 間も無く声は出なくなり
夢から覚めた静寂のように 泡沫(うたかた)は弾ける


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© 2006 異常奏者