置き去りの夢



諦める理由などいくらでもあるのだから
夢を追って"いた"事に大した意味は無い

苦難がある度に夢は重くなり
抱え切れなくなった夢を置いて来ただけ

置き去りの夢は一層輝いて見えるから
それこそが宝だと履き違えている

僕は知っている
最期まで夢を追い続けた人がどう呼ばれていたかを

僕は知っている
最期まで認められなかった人がどう呼ばれていたかを

この社会では 絶対に叶う夢か
他人(ひと)に都合の良い夢以外見てはならない

私はあなたの様にはなりたくないから
たとえ手足を失っても置き去りにはしないだろう

(それでも) 大人たちは言う
 夢を持ちなさい

私は言う
 (それでも) 夢を持つ覚悟はあるか


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