ダイソウ


異常者とは切っても切れない関係にあるノコギリ。いや、むしろこのノコギリで異常者を切ったんだけど。
異常者の歴史にある通り、これで異常者を弾いたのが始まりだった。
むしろノコギリという物がこの世に存在していたからこそ、異常者は始まったと言ってもいいだろう。
そんな異常者の原点となる物を楽器にしないわけにはいかない。

最初は弾こうとして弦が全て切れてしまうという大失敗をしたノコギリ。
一度はもうライヴでノコギリを使わないと誓った私だが、あの衝撃が忘れられず。
その後、再びライヴで使用する事となる。しかもギターをノコギリで弾くという形で。

そして更にはピックアップを搭載し、正式な楽器として第一線で使われる事となる。

ジャックやボリュームの位置などデザイン的にもこだわった。

楽器として改造している最中に思い出したんだけど、小さい頃、ノコギリ演奏見た事あった。
あんまり覚えてないんだけど、弓を使ってテルミンみたいな音を出してたと思う。
そう、つまり既にノコギリって楽器として使われているわけ。
んで調べたらすぐ見付かった。形はこのダイソーのノコギリに似ている。でも楽器用のノコギリは歯が付いてないし、凄く柔らかそうだった。

まぁ、何万円もする物と100円のノコギリが同じなわけはなく。
そもそも用途が違うし。楽器用のノコギリは、しならせて弓やマレットでメロディを演奏するのだが、このダイソウは
切断音を大音量で鳴らす物である。

でもピックアップを付けた事で演奏に広がりが出た。
今では切断音だけでなく、ギターのミュート音を出したり、ハウリング奏法をしたりしている。
楽器用と同じくメロディを弾く事もするが、しならせるには硬すぎて指がつりそうになる。
グリップを付ける事により解決したが音階が狭い。使える音では1オクターブも出ない。

そして最終的には丸太を切るに至る。しかもドラムセットに組み込んで。
どういう事かと言うと、ドラムセットのタムが丸太になったと思ってくれれば良い。
スティックの代わりにこのノコギリを持ち、リズムに合わせて丸太を切る。
キックやハイハットは踏んで演奏する。

さらにノコギリを喉元に当てて声を出せばテルミンのような音でメロディを弾く事ができる。
私はこれを「喉笛」と呼んでいるが、まぁ要するに刃物を喉に当ててふらふらと演奏している。
出るのは悲鳴のような音。

あぁ!それでお客さんが逃げていくのか!

ずっと(主に女性客が)逃げていくのは全部N村のせいだと思っていたけど、自分にも少しは原因があったのね。
自殺志願者が今にも首を掻っ切りそうな光景。スリリングな事請け合いなのですが、
うめき声を上げながら這って出てくるN村といい、
ライヴを観に来たはずなのにおばけ屋敷になっているというFの例えは的を射ているのかも知れません。
女子高生が逆ギレしていたのも頷けます。

そんなライヴ動画はもちろん録画してあるので今後発表します。


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